本文へスキップ

土壌汚染・水質改善・悪臭対策・騒音振動等あらゆる環境問題のコンサルタントを行います。 愛知県内のお客様は迅速な対応可能です。お気軽にお問い合わせください!

環境保全対策をお考えの企業様や、お悩みのお客様
相談は無料です。まずはメールにてお問い合わせ下さい。
 

水処理問題@

排水処理 排水中の亜鉛除去を行う排水処理設備の設置

排水処理ページの写真
相談者:メッキ工場
場 所:愛知県内
原因者:―
被害者:―




1.相談内容

 水質汚濁防止法の改正に伴って、排水処理設備より放流される排水中の亜鉛の基準値が5mg/lから2mg/lに強化された。これにより愛知県内の某メッキ工場では現在の排水処理設備より放流している排水が、亜鉛の排水基準に適合出来ない状況になるので、新たに排水処理設備を設けて、排水基準に適合する水質にして放流を行いたい。追加設備となる排水処理設備の設置スペースは限られており、出来るだけコンパクトな設備にしたい。


2.状況
 
  当工場の排水量は1日当たり30t/日前後で24時間一定量の排水が放流されている。排水設備は老朽化が進んでおり、法改正や工場設備更新のたびに、排水設備も変更、・追加がなされてきた状況である。工場2階に排水処理設備が設置されており、新たに2階に設備を追加するのは建物の耐震上問題があるとのことであった。現状の亜鉛の平均排水濃度は3〜4mg/Lで、目標値は改正後の基準値2mg/Lを下回る1mg/Lとした。


3.適応法令

水質汚濁防止法
:公共用水域と地下水の水質を保全するため、工場や事業場などから出る排水の水質を規制する法律で、1970年(昭和45年)に制定された。排水の水質は排水基準として定められており、「生活環境運項目等」と「有害物質」の2種類があり、40項目にわたって全国一律の排水基準が定められている。一方、指定地域内事業場に対しては、排出水の汚濁負荷量の総量規制基準が定められている。2006年12月には、水生生物保全の観点から亜鉛の一律排水基準値が5mg/Lから2mg/Lに強化され、暫定排水基準も設定された。


4.問題解決への道

 設置スペースがあまり確保できないとのことなので、まずはイオン交換による除去設備での検討を行った。しかし、排水量が比較的多く除去量も多いため、イオン交換樹脂の交換費度が高くなり、維持管理上の手間や樹脂交換費用がかなりかさむため、現実的な方法とは考えられず、検討対象案から削除した。
 
 当工場では、既に別の有害物質の除去で凝集沈殿方式を行っており、大型のフィルタープレスが既に設置してあった。これを利用することで設置費用が下げられるため、現状の最終放流水以降に凝集沈殿の設備をもう1式設置して、除去を行う方式を提案した。
 凝集沈殿式では、凝集剤との接触時間を多く取る必要があるため、設備の敷地面積としては、大きくなるが、1階の空いているスペースを使用して対応した。実験的に現地で簡易な凝集沈殿装置を稼動させ、亜鉛の目標値までの除去が確認されたので、設備設置工事を行い、試運転において性能確認をしたのち引渡しを行った。
 設備設置工事費は1600万円であった。


その他の水処理問題解決事例

 
 水処理問題A 土壌洗浄プラント内に放流水浄化設備の設置
 水処理問題B 硝酸汚染井水の改善提案
 水処理問題C メッキ工場における工程廃水浄化プラント