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アスベスト問題

アスベスト問題 建築物解体に伴うアスベスト粉塵濃度測定

アスベスト問題ページの写真
相談者:解体中建築物隣地住民
場 所:愛知県内
原因者:建築物解体業者
被害者:解体中建築物隣地住民


1.相談内容

 愛知県内某所にて築40年の4階建てビルを解体している現場の隣地住民から相談があった。アスベスト除去工事中との看板を掲示して除去工事を行っているが、周辺には土埃などが舞っており、アスベストが飛散していないか確認するために、アスベスト粉塵濃度測定を行いたいとのことであった。アスベスト除去工事業者からの事前挨拶では、建物を密閉したあとで最初にアスベストを除去し解体工事を進めるとの説明があったが、密閉している様子がなく、アスベストが漏れていないか心配している。


2.状況

 現地の状況を確認すると、ビニルシートによる建物の密閉養生は行われていなかった。現場の作業員に状況を尋ねて見たところ、アスベストを除去するための準備をしており、具体的には天井材を撤去しアスベストを除去しやすく露出させたり、仮設足場を組んだりしているとのこと。その後、ビニルシートで密閉養生を行う予定。現場では天井材撤去に伴う土ぼこりが風向きによっては隣地に流入している状況であった。


3.適応法令

 大気汚染防止法:アスベストに係わる環境基準は定められていない。大気汚染防止法で特定粉じん(石綿)に係る規制がある。それによると、特定粉じん発生施設では、工場・事業場の敷地境界における大気中濃度の基準(1リットルにつき石綿繊維10本)となっている。


4.問題解決への道

 WHO世界保健機構の評価基準によると、「10本/リットル(大気1リットル中に繊維が10本)程度までは危険度は判別できないほど小さい」とされているため、10本/リットルを評価基準に定め、相談者住民の宅地における東西南北の敷地境界についてアスベスト粉塵濃度測定を行った。

 測定の結果、すべての測定点で定量下限未満の値である、0.3未満本/リットルとなった。
 アスベストが含まれると思われていた埃は通常の土ぼこりであることがわかった。解体作業中には解体業者は労働基準監督署より時期を定めたアスベスト濃度測定を行うように指導を受けている。解体作業中を含めて、業者の行った測定結果を閲覧したが、すべての測定結果で定量下限を下回る値となっており、問題はなかった。